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2026.01.10ブログ:Yoshiizumiの部屋

インクルージョン(包摂・多様性の受容)

インクルージョンとは「一緒にいること」の強さ

近年よく耳にするようになった「インクルージョン(inclusion)」という言葉。
直訳すれば「包括」や「包み込むこと」といった意味になりますが、単なる仲間外れにしない、ということではありません。

インクルージョンとは、違いを排除しないこと。
そして、違いを積極的に受け入れ、共に存在し、価値を見出す姿勢です。

つまりそれは、みんなが“同じ”であることを目指すのではなく、違うまま、一緒にいられる関係性を築くことに他なりません。

多様性(ダイバーシティ)が「違いを認めること」だとすれば、インクルージョンは「違いを共に活かすこと」。
この視点が、組織、社会、そして私たちの人間関係に、静かだけれど確かな変化をもたらしはじめています。

「合わせる」ではなく「寄り添う」関係

たとえば、職場に聴覚障害を持つスタッフがいるとします。
インクルーシブな組織であれば、「その人がこちらに合わせる」のではなく、
「私たちがその人にどう寄り添えるか」を考えるのが前提となります。

それは、特別扱いではなく「配慮」。
「あなたも、この空間にいて当然の存在です」という無言の承認です。

声がけひとつ、会話のテンポ、資料の伝え方ひとつを丁寧にすることで、互いの間に信頼の余白が生まれます。
これが、インクルージョンが生み出す“共にいる心地よさ”のはじまりです。

インクルージョンは、誰かのためだけじゃない

私たちは、いつも“迎える側”ではありません。
人生には誰しも、“迎えられる側”になる瞬間があります。

病気になったとき。家族の介護が始まったとき。心のバランスを崩したとき。言葉や文化の壁に直面したとき。

そんなときに、自分を“包み込んでくれる空間”があるかどうかは、生きる力に直結します。

だからこそ、インクルージョンは「誰かのためにするもの」ではなく、
いずれ自分自身が安心していられる社会をつくる行為でもあるのです。

介護の現場におけるインクルージョン

筆者の活動領域である介護・福祉の分野では、インクルージョンはまさに“現場のリアル”です。

認知症を患う方が、自分のペースで暮らせるように工夫する。
外国籍の介護士が安心して意見を言える職場をつくる。
障害があっても地域とつながりながら生活を支える。

こうした取り組みはすべて、「その人らしさを排除せずに、共に在るための努力」です。
一人ひとりの違いが尊重されると、現場の空気も、働く人のモチベーションも、確実に変わっていきます。

まずは身近なインクルージョンから

「インクルージョンなんて、大きな話で難しそう」
そう感じる方もいるかもしれません。

でも、始まりは案外小さなところにあります。

・会議で発言が少ない人に「どう思う?」と声をかける
・言葉に詰まった人のペースを待つ
・その人の「できる」に目を向けて任せてみる

これらはすべて、立派なインクルージョン。
日常にある“ちょっとした気づき”を形にしていくことが、社会の空気を変えていく力になります。

まとめ

インクルージョンとは、“正しさ”ではなく“優しさ”を軸にした関わり方。
誰もが安心して、自分らしく存在できる空間をつくることは、特別なスキルではなく、日々の小さな対話と選択の積み重ねから始まります。

違いをおそれず、違いに歩み寄る。
そして、違いを受け入れながら共に未来を築いていく。
それが、私たち一人ひとりにできるインクルージョンです。

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