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2025.11.25ブログ:Yoshiizumiの部屋

レオナルド・ダ・ヴィンチと「シンプルさ」という哲学

複雑さに潜む混乱、シンプルさに宿る真理

レオナルド・ダ・ヴィンチが残した「シンプルさは究極の洗練である。」という言葉。
この短い一文に、彼の思想と美意識が凝縮されています。
芸術家でありながら科学者でもあったダ・ヴィンチは、
本質を突き詰めるために余計なものをそぎ落とし、機能美と精神性の両立を追い求めた人物です。

現代社会では「多いこと」「盛ること」が“魅力”として誤解されがちです。
情報を詰め込み、装飾を加え、複雑にすれば説得力が増すように思えるかもしれません。
でも、それは表面を覆っているだけで、本質を伝える力にはなりません。

余白と沈黙が持つ力

たとえば空間デザイン。高級ホテルやギャラリーはなぜ洗練されて見えるのでしょうか?
それは、物を置かない「余白」を意識的に設計しているからです。静けさの中にある凛とした緊張感。言葉にしない“間”の美しさ。

これはコミュニケーションでも同じです。多弁になるより、選び抜いた一言が深く刺さる。
何も言わない時間が、むしろ安心感や信頼を生むこともあります。
シンプルであるとは、削ぎ落としたその奥に、緻密な選択と信念があるということです。

ビジネスにも効く“洗練の構造”

この思想はプロダクト設計やマーケティングにも通じます。
複雑なサービスほど顧客の離脱は早く、操作の直感性が高いほど評価が上がります。
Apple製品が好まれるのも、まさにこの「シンプルさ」がブランド全体の軸にあるからです。

「簡素=手抜き」ではなく、「不要なものをあえて置かない」戦略こそが、本当の“設計力”を試される場面なのです。

自分自身を、シンプルに整える

人間関係、仕事、SNS…あらゆる情報が飛び交う今の時代こそ、シンプルに生きることは知性の証です。
何を手放し、何を守るか。忙しさに追われるほど、私たちは本当の自分から遠ざかってしまう。

だからこそ、自分にとっての“核”を見つめ直す必要があります。
肩書き、数値、他人の目線から自由になって、静かに問いかけてみてください。「本当に大切にしたいものは、何だろう」と。

削ぎ落とすことで、深くなる

シンプルであることは、思考停止でも貧しさでもありません。
むしろ本質を深く掘り下げるための“集中力”です。
派手さの裏に頼らず、少ない言葉と行動で人の心を動かせるようになる――そこにこそ、レオナルド・ダ・ヴィンチが見た
「究極の洗練」があるのだと思います。

まとめ

ダ・ヴィンチの言葉は、現代に生きる私たちへの警鐘でもあります。
溢れるものに飲み込まれるのではなく、自ら選び取り、整え、削ぎ落とす勇気を持つこと。
シンプルであることは、魂の成熟です。

日々の暮らしに、ほんの少し“余白”と“静けさ”を。そこにこそ、豊かさが宿ります。

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