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2025.11.13ブログ:Yoshiizumiの部屋

「わかってほしい」を手放すと、自由になる

他者に理解されたい。
認められたい。
共感してほしい。

それは人間としてごく自然な欲求です。
しかし、ビジネスでも日常でも、その「わかってほしい」に執着しすぎたとき、
対話はこじれ、空気は重くなり、思考は停滞してしまいます。

本当の自由は、“伝わらなくても揺れない”ところにある。
そう気づいたとき、人は静かに、そして確実に強くなっていくのです。

わかってもらうことと、わかってもらおうとすることの違い

大切なのは、「わかってもらうこと」そのものではありません。
「わかってもらおうとしすぎる姿勢」に、人は苦しみ、疲れていくのです。

伝える努力は尊いものです。
しかし、「理解されることが前提」になると、言葉に余白がなくなり、
意見は説明に変わり、説明は弁明に変わり、
やがて自分自身が“説得の機械”のように感じてしまう。

わかってもらえたら嬉しい。
でも、わかってもらえなくても、私は私のままで在れる――
その距離感が、人と人との関係をしなやかに整えてくれます。

理解されるより、「意味のある行動」をする

理解とは、タイミングであり、縁であり、運です。
どれほどロジカルに語っても、
どれほど誠実に伝えても、
相手の状態・状況・価値観によって、伝わるかどうかは変わります。

だから私たちは、「わかってもらう」ことに期待するのではなく、
「わかってもらえなくても意味がある行動」を選ぶことを重視します。

行動がやがて言葉より雄弁になることもある。
理解よりも、信頼を。
説得よりも、結果を。
そのスタンスが、ビジネスの現場で静かな説得力を放ちます。

“共感疲れ”から抜け出す技術

現代のコミュニケーションには、「共感」が求められる場面が多すぎます。
「わかるよ」「その気持ち、理解できるよ」と言い合うことに、
どこか不自然さや“共感の押し付け”を感じたことはないでしょうか。

私たちは、共感しすぎず、共感されすぎず、
ただ“共にそこに在る”ことを許す空気を大切にしています。

ビジネスにおいても、「理解されるための言葉」ではなく、
「わからないまま信じてもらえる信頼」を築く方が、
遥かに強く、そして柔らかい組織文化をつくります。

手放すから、残る言葉がある

皮肉なようですが、
「わかってほしい」と願うのを手放したときにこそ、
人の心にスッと届く言葉が生まれることがあります。

それは、力まず、計算せず、ただ静かに発せられた本音だから。
“伝える”から“届く”へ。
この変化は、意識して手放した者だけが味わえる醍醐味です。

声を大にしなくていい。
説明し尽くさなくていい。
「わかる人には、伝わる」
その静かな確信が、人を強く、美しくしていきます。

まとめ:「伝わらなくても、崩れない」

わかってほしい。伝えたい。響かせたい。
それらは自然な欲求ですが、それに縛られると、自分の輪郭が曖昧になります。

“伝わるかどうか”ではなく、“伝える価値があるかどうか”。
“理解されるかどうか”ではなく、“誠実だったかどうか”。

そう考えることで、言葉も行動も、透明でしなやかになります。
そして、わかってほしいを手放したそのときに、
いちばん伝えたかった何かが、初めて相手の心に届くのです。

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