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2025.10.22ブログ:Yoshiizumiの部屋

静かな反逆──やさしさをあきらめない人たちへ

やさしさが、置き去りにされている気がして

気がつけば、社会はずいぶん速くなった。
成果を競い、言葉が先を急ぎ、人の感情が置き去りにされる。
それでも、現場には「優しすぎる人」たちがいる。
誰かを支えながら、自分を責めるように働く人。
相手の痛みを拾いすぎて、いつの間にか自分の体調を崩す人。
――それでも手を離さない人。

そんな人たちを見ていて、思った。
優しさを「強さ」に変える必要なんて、ない。
優しさそのものが、もうすでに強さなんだ、と。

声を荒げずに、立ち向かうということ

本書『静かな反逆──やさしさをあきらめない人たちへ』は、
“戦わずに折れない人たち”の物語だ。

反逆といっても、怒鳴ることでも、何かを壊すことでもない。
むしろ逆で、
「怒らずにいること」「諦めないこと」「信じ続けること」――
その静けさの中に、確かな意志を宿す人たちがいる。

この本では、職場・家庭・ケア・教育の現場を通して、
「やさしさを貫く」ということの意味を探っている。
非暴力でありながら、揺るがない。
それが、“静かな反逆”という生き方なのだ。

優しさを守るための距離感

誰かを支えたいと願うほど、私たちは自分をすり減らす。
「助けたい」と思うことと、「相手を信じる」ことは、
似ているようで、少し違う。

本当のやさしさとは、
“自分を守る距離”を知っていることだ。
その距離があるからこそ、相手にちゃんと寄り添える。
距離を取ることは冷たさではなく、成熟のサインだ。

人を想う仕事をしているほど、
この“優しさの境界線”を引く勇気が必要になる。
それを描いたのが、この本の第3章「やさしさを守るための距離感」である。

現場で咲く、小さな反逆者たち

私が知っている「反逆者」たちは、
いつも静かに笑っている人たちだ。

チームで孤立しても、真面目に誠実を通す人。
職場の空気に流されず、「それは違う」と言える人。
そして、利用者の笑顔を見て、また次の日も立ち上がる人。

誰に褒められなくても、自分の中の“約束”を守る。
その姿こそ、私の思う“プロフェッショナル”であり、
この本の中心にいる“静かな反逆者”たちだ。

やさしさは、最も静かな戦略

この本の最後で私はこう書いた。
「やさしさは、戦略であり、祈りでもある」と。

やさしさは、短期的な効果を生まない。
だけど、長い時間の中で必ず“文化”になる。
職場を変え、関係を変え、そして人の心を変える。

戦わず、折れず、静かに続ける。
その姿が、世界をゆっくりとやわらかくしていく。
私はそう信じている。

まとめ

優しい人は、誤解されることが多い。
でも、優しさを手放したとき、人は自分を見失う。

この本は、
「やさしさをあきらめない」という生き方を選ぶ人たちへの、
小さな灯のような本だ。

戦わずに、折れない。
静かに立ち続けるすべての人へ――。

📘
『静かな反逆──やさしさをあきらめない人たちへ』
著:吉泉 晶(Akira Yoshiizumi)
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