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2025.10.09ブログ:Yoshiizumiの部屋

無関心が組織を壊すとき

 

誰も悪意がない。誰も声を荒げない。それでも組織は静かに壊れていく。

その正体が「無関心」です。

無関心とは、ただの「興味がない」ではありません。
それは、「関わりたくない」「面倒に巻き込まれたくない」「言ってもムダ」という“思考のシャッター”が閉まった状態。
つまり、それは“責任の放棄”です。

空気に飲み込まれていく現場

たとえば会議で、あるメンバーが改善提案をしたとします。
返ってくるのは「前も同じこと言った人いたけど、結局ムリだったよね」という静かな拒絶。
さらに周囲もその発言に乗らず、誰も反応しない。

「別に否定はしてない」
「ただ黙っていただけ」

そうやって、提案した人は“浮く”のです。
そして次第に誰も何も言わなくなる。

行動なき沈黙が連鎖する

無関心は感染します。
最初は「聞こえなかったふり」、次は「気づいたけど黙っておこう」、そして最終的には「最初から期待しない」に至ります。

結果、現場のミスは誰も拾わず、問題の兆しにも誰も反応しなくなる。
新人は孤立し、やる気のある社員は早期離職し、残るのは“息を止めて働く人たち”だけ。

組織は、音もなく劣化していきます。

無関心の根は、実は深い

無関心な人も、かつては声を上げた人かもしれません。
・否定された
・無視された
・恥をかかされた
・何も変わらなかった

そんな経験の積み重ねが、「どうせ変わらない」と思わせてしまう。
だから無関心は、冷たさよりも「悲しさ」の副産物なのです。

再び、関心を呼び起こすには

無関心を打破するには、大きな改革よりも「小さな関心の連鎖」が有効です。

・ちょっとした発言に反応する
・感謝の言葉を場に投げる
・小さな改善案でも「やってみよう」と言える空気を作る
・「聞かれたから答える」ではなく、自分から声をかける

これらが連鎖すれば、「関わることが当たり前」の文化が少しずつ戻ってきます。

 

無関心とは、組織を壊す静かなウイルス。
でも、それは“関われない悲しみ”が生み出すものでもあります。

「気づいた人が、まず関わる」。
それだけで、組織の温度は変わります。

そんな小さな火種になれる人が、組織の未来をつくるのです。

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