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2025.05.30ブログ:Yoshiizumiの部屋

『共感したふりが、いちばん残酷だ』

「わかるよ」が、ナイフになることがある

「それはつらかったね」「気持ち、わかるよ」

その言葉が、逆に刺さることがある。

ほんとうに? 本当に、わかってるの?

たった数秒で、その痛みのどこをわかるっていうんだ。 どこまで感じたっていうんだ。

そう思ってしまうほど、傷ついているときがある。

共感のつもりが、ただの通過儀礼になってしまうことがある。

それは、「これ以上、深く関わらなくていいよね?」という、 半ば無意識の線引きだったりする。

その場しのぎの“わかるふり”が、実は一番残酷かもしれない。

共感は、痛みを引き受けることではない

誰かの話を聞くとき、「自分も似たような経験あるよ」って言いたくなる。 「わかる」と言うことで、寄り添ってるつもりになる。

でも、共感とは、「同じ経験がある」ことじゃない。

ましてや、「自分のことを話し始めること」でもない。

共感とは、その人の目の前で立ち止まり、 そこにある痛みや言葉にならない感情に、ただ“居合わせる”ことだ。

「わかる」と言わなくても、沈黙の中に信頼はある。

「私にはうまく言えないけど、ここにいるよ」

それだけで、救われることもある。

わかっている“ふり”の安心感は、誰のため?

わかるふりをしているとき、人は自分を守っている。

「わかったことにする」ことで、その人の痛みに向き合いすぎないで済む。

それは、ある意味仕方ないことかもしれない。 全部を受け止めるには、人間はあまりにも脆い。

でも、それを「共感」と言ってしまったとき、 本当に苦しんでいる人は、深い孤独に落ちる。

“わかってもらえない”だけじゃない。 “わかったふりをされる”ことの冷たさは、比べものにならない。

「わかりたい」と願うことのほうが、ずっと強い

完璧な共感なんて、きっとない。 他人の痛みを100%理解するなんて、できるわけがない。

だからこそ、正直に「わからない」と言ってもいい。

でもそのうえで、「それでも知りたい」「感じたい」と思うこと。

その姿勢だけが、共感の入り口だと思う。

「わかるよ」じゃなくて、 「わかろうとしてるよ」のほうが、どれだけあたたかいか。

共感は、“自分の中の弱さ”との対話でもある

人の痛みに向き合うということは、 自分の中の未処理の感情と向き合うということでもある。

だからこそ、共感には覚悟がいる。

優しさのふりをした共感は、ただの逃げになる。

共感を語る前に、自分の中の冷たさを見つめること。 自分が何を見ないようにしているのか、そこに正直になること。

それが、本当の共感を生む。

まとめ:「わかったふり」は、優しさの皮をかぶった無関心

共感したふりが、いちばん残酷だ。

わかったような顔をして、実は“もうこれ以上関わらなくていいよね?”と、 心の扉をそっと閉じてしまうこと。

でも人は、そこに敏感に気づく。

だからこそ、「わからないけど、そばにいるよ」と言える人になりたい。

共感とは、“一緒にわからないままでいる強さ”なのかもしれない。

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