2025.05.10ブログ:Yoshiizumiの部屋
場を耕す
人が育つには「土」がいる。
その土は、空気や温度、湿り気や石の量、日の当たり方でまったく変わる。
つまり、「その人に合った土」を見つけるか、つくるか。
これが、私たちの仕事の本質なのではないかと、最近つくづく思う。
私たちが携わる介護の現場には、「今すぐに何かを変える」ことが難しい状況が多い。
でも、それでも「場」は耕せる。
言葉を交わし、表情に気づき、視線を合わせ、
小さな違和感に立ち止まり、手を止めること。
それは、“直接の支援”よりもずっと地味だけれど、
その積み重ねが、「根を張れる場」をつくっていく。
誰かを変えるんじゃない。
変わることを許せる「空気」をつくるだけ。
福祉の現場は「やること」が多すぎる。
でも、忙しさを理由に「感じること」を手放してしまうと、
一人ひとりがどんどん「役割」になってしまう。
すると、支援は手段になり、感情はノイズになり、
「生きている」という実感が薄れていく。
だから、私たちは時々、自分たちの足元を耕さなければならない。
職員も、利用者も、家族も、**誰もが“根を張れる場”**に育てていくために。
Kindle本『場を耕すという仕事。』を出版しました
この本では、現場で感じたこと、変化のきっかけになった言葉、
うまくいかなかったことも含めて、「耕すという視点」を1冊にまとめました。
マニュアルでも、ハウツーでもなく、
“目の前の誰かを大切にしたい”と思ったときに立ち戻れる本です。
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現場リーダーとして悩んでいる方
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チームづくりに迷っている方
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「ただの介護」ではなく、何かを届けたい人へ
きっと、あなたの中にもある「耕す力」に気づいてもらえると思っています。
まとめ
「いいケアをするためには、まず“いい場”がいる」
それが私たちの答えです。
人は一人では育たない。
でも、誰かとなら、根を張っていける。
今日もこの場所を、耕していこう。
レビューなどよろしくお願いいたします!