結局、他人事としか考えてないでしょうが

私たちは毎日、誰かと一緒に仕事をしています。

仲間と働き、上司と会話し、利用者様やお客様と向き合いながら、何気ない日常を繰り返している。

でもその中で、こんな言葉が浮かぶ瞬間があります。

「結局、他人事なんじゃないの？」

誰かの発言に対して、誰かの行動に対して、組織のルールに対して、

何かが腑に落ちない、何かがすれ違っている。そんなとき、ふとそう思ってしまう自分がいます。

だけどね。そう感じたときこそ、自分の心にも問いを立てる時なんです。

「自分ごと」にできる力

何か問題が起きたとき、「どうしてこうなったのか？」と誰かを責めるのは簡単です。
でもそれは、どこかで「自分には関係ない」と思っている証拠。

「誰が悪いか」を探すより、「自分にできることはあるか？」を考える方が、ずっとエネルギーがいる。

でも、そこにしか“信頼”は育たないんです。

何かがうまくいかないとき、「誰のせいか」ではなく、
「なぜ、その選択をしたのか？」という意図に耳を傾けてみる。

その瞬間から、関係は変わります。

共通の目的がある。向かっている方向が同じ。
そのはずなのに、どこかですれ違っていると感じたら、
「私たち、今どうしたいと思ってるんだっけ？」と、立ち止まって聞き合う時間をつくってみてください。

それが“自分ごと”を増やす習慣です。

「他人事だな」と思う人の中には、決して無関心なのではなく、単純に“心の余白”がなくなっている人もいます。

忙しすぎる。認めてもらえない。話を聞いてもらえない。

そんな日々の中で、「自分のことで精一杯」になっているとき、誰かの気持ちに手が回らないのも当然かもしれません。

それなら、「他人事でしょう」と投げるのではなく、「何かあった？」と、そっと声をかけてみること。

それだけで変わる関係があります。

「自分ごと」として動ける人は、強い人ではありません。

ただ、相手に対して想像力を持てる人。ただ、現場の未来を信じている人。ただ、自分を信頼している人です。

そしてそれは、誰でも育てられる“やさしさ”です。

「他人事だな」と感じたとき、それを相手に突きつけるのではなく、
自分が“自分ごと”にできていたか？と、そっと自分に問いかける。

それが、信頼される人の第一歩。

あたたかい組織や、やりがいのある現場は、そこから生まれます。

今日のあなたの言葉が、誰かの心のスイッチを優しく押せるものでありますように。

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