2025.01.21ブログ:Yoshiizumiの部屋
弱さの開示が強さを生む
こんにちは、吉泉 晶です。
私たちは、強さを求められる社会に生きている。
「自信を持て」「失敗を恐れるな」「もっと明確に」「ポジティブに」。
これらの言葉は、背中を押してくれるように聞こえる一方で、同時にプレッシャーとして心にのしかかる。
結果、自分の「弱さ」は、なるべく他人に見せないように隠すべきものだと感じてしまう。
けれど、本当にそうだろうか?私はむしろ、弱さを隠すことが真の強さを奪う行為だと思う。
弱さを「隠す」ことではなく、「開示する」ことでしか得られない強さがある。
今回は、私自身がこれまで経験し、感じてきたことをもとに、なぜ弱さの開示が強さを生むのかを考えていきたい。
自信のなさと戦う日々
正直に言うと、私は自信のなさをずっと抱えている人間だ。
どれだけ努力をしても「これでいいのか?」という不安がつきまとい、自分の価値を自分で認められないことが多い。
たとえば、仕事で大きなプロジェクトを任されても、
達成感より先に浮かぶのは「もっとできたんじゃないか」「周囲はどう評価しているんだろう」という不安。
こうした自信のなさを抱えると、自己肯定感が下がるだけでなく、自分の発言や行動にも影響を与える。
「これでいい」と自分を信じられないから、あいまいな言葉を使い、本音を濁し、曖昧な態度をとる。
そして、その曖昧さが誤解や摩擦を生み出し、ますます自分を苦しめるという悪循環に陥るのだ。
けれど、あるときふと思った。この自信のなさを抱えたまま、隠し続けることに意味があるのだろうか、と。
曖昧な言葉を脱ぎ捨てる勇気
曖昧な言葉を使い続ける理由は、ただ一つ。「拒絶されるのが怖い」からだ。
本音を言った結果、相手に否定されたり、評価を下げられたりすることへの恐れが、言葉を曖昧にする。
でも、曖昧な言葉で自分を守っても、得られるものは何もない。
それどころか、周囲から「何が言いたいのかわからない」と思われ、結果的に自分を孤立させる原因にもなる。
私がそれに気づいたのは、友人からの一言がきっかけだった。
「吉泉って、本当はどうしたいの?」。何気ない問いだったが、私の心には深く刺さった。
その瞬間、私はずっと自分の意思を隠していたことに気づいたのだ。
そして、初めて本音を言ってみた。怖かったが、思い切って口に出してみた。
驚いたことに、友人は私の言葉を否定せず、むしろ真剣に受け止めてくれた。
その経験が教えてくれたのは、曖昧さを脱ぎ捨て、本音をさらけ出すことが、周囲との本当の信頼関係を築く第一歩だということだ。
文句の先にある「問い」を持つ
もう一つの弱さとして、「文句が多い」ことを挙げたい。
何かがうまくいかないと、つい文句が口をついて出る。
けれど、文句だけを言い続けると、結局何も変わらない。
それどころか、周囲から「ネガティブな人」と思われ、自分の声が届かなくなってしまう。
文句をただの不満で終わらせるのではなく、「問い」に変えることが重要だ。
たとえば、「なんでこんなに非効率なんだよ」と嘆く代わりに、「どうすればもっと効率的にできるんだろう?」と考える。
文句は理想と現実のギャップから生まれる。それを「問い」に変えれば、そのギャップを埋めるための行動につながる。
私自身、文句を「問い」に変える訓練を始めてから、驚くほど心が軽くなった。
文句が「自分は変わりたい」と思うサインだと気づけたからだ。
問いがわからない人へ
一方で、「そもそも問いがわからない」という人もいるだろう。
何が問題なのか、自分が何を望んでいるのか、それすら見えないという状態。そんなときは、無理に問いを持とうとしなくていい。
ただ、「わからない」という弱さをそのまま開示してみてほしい。
たとえば、「自分でも何がしたいかわからない」と口にすること。
これだけでいい。驚くほどシンプルだが、これが強さの第一歩だ。
「わからない」と言える勇気があれば、周囲の人が新しい視点や問いを与えてくれることがある。
そして、その問いが自分を前進させるきっかけになる。
弱さを開示することがもたらすもの
弱さを開示することは、決して簡単なことではない。
そこには傷つくリスクや、否定される恐怖が伴う。
それでも、弱さを開示する価値は絶大だ。なぜなら、弱さを隠していては、周囲との本当のつながりが生まれないからだ。
弱さを見せることで、周囲は初めて「あなたが本当に何を感じているのか」に気づく。
そして、その気づきから生まれるつながりが、人を本当に強くする。強さとは、他者とともに築き上げるものなのだ。
だからこそ、自分の弱さを認め、それを言葉にする勇気を持ってほしい。
それは、恥ではなく、むしろ最も人間らしい行為だ。そして、弱さを開示した先には、必ず新しい強さが待っている。
最後に
弱さを隠すのではなく、開示する。それが真の強さを生む秘訣だ。
あなたの「弱さ」こそが、あなた自身の物語の核心であり、周囲とつながる鍵となる。
今日からでもいい。自分の弱さをほんの少しだけ、誰かに見せてみてほしい。それが、あなたの新しい一歩になるから。
自分を棚に上げて人を責めない事だ!