2024.12.20ブログ:Yoshiizumiの部屋
「やり方より、考え方を伝えよう!」:チームで育む自立と創造
こんにちは、吉泉 晶です。
今日のテーマは「やり方より、考え方を伝えよう!」です。
特にチームで働くとき、リーダーとしての役割を果たすなら、ぜひこの考え方を実践してほしいと思います。
なぜなら、やり方ばかりを伝えていては、チームメンバーの成長が停滞し、主体性や創造力が失われてしまうからです。
なぜ「やり方」を伝えがちなのか?
リーダーとして、目の前のタスクを速やかに達成するためには、「やり方」を伝える方が効率的です。
【例】
- 「この資料はこういう形式で作成してね」
- 「この手順で進めれば間違いないよ」
確かに、これで短期的にはタスクがスムーズに進みます。
しかし、リーダーがやり方を示すばかりでは、次のような問題が起こりがちです。
1. メンバーの思考停止
やり方を細かく指示すると、メンバーは「言われたことをこなすだけ」になり、自分で考える力が育ちません。
2. 主体性の欠如
指示を待つ習慣がつくと、メンバーは新しいアイデアや工夫を出そうとしなくなります。
3. リーダーへの依存
すべてのやり方をリーダーが指示するため、メンバーが自分で判断する力を失い、リーダーへの依存が深まります。
「考え方」を伝えるとは?
考え方を伝えるとは、「どうすれば良いか」を教えるのではなく、「どう考えれば良いか」を伝えるということです。
これにより、メンバーは自ら考え、行動し、成長する力を身につけることができます。
【例】やり方 vs 考え方
- やり方を伝える:「この報告書の形式はA4サイズ、フォントは12pt、箇条書きで3つ以上の項目を記載してね」
- 考え方を伝える:「この報告書の目的は、クライアントに分かりやすく情報を伝えることだよ。
どうすればそれが実現できるか考えてみよう」
考え方を伝えることで、メンバーは自分で最適な方法を見つけ、応用力を身につけられます。
「考え方を伝える」3つのポイント
1. 目的を明確にする
考え方を伝える第一歩は、「なぜそのタスクをやるのか?」という目的を共有することです。
目的がわかれば、メンバーはそれを達成するための最適な方法を自分で考えられるようになります。
- 例:「このプロジェクトの目標は、クライアントの課題を解決することだ。まず、その課題を正確に理解しよう」
2. 質問で導く
やり方を教える代わりに、質問を通じてメンバーの思考を引き出しましょう。
- 例:「このタスクを進める上で、どんな情報が必要だと思う?」
- 例:「このデザインを使うと、ユーザーはどんな気持ちになるだろう?」
質問を通じて考える力を引き出すことで、メンバー自身が課題解決のプロセスを学びます。
3. 失敗を許容する環境を作る
考え方を伝えるプロセスでは、メンバーが自分で考え、行動する分、失敗することもあります。
しかし、その失敗こそが成長の糧です。
- 例:「今回はうまくいかなかったね。でも、どんな点がうまくいかなかったか一緒に振り返ってみよう」
失敗を前向きに捉える環境を作ることで、メンバーは恐れずに挑戦できるようになります。
考え方を伝えることがチームに与える影響
考え方を伝えるリーダーシップを実践すると、チーム全体に以下のようなポジティブな変化が生まれます。
1. メンバーの自立
メンバーが自分で考え、行動できるようになるため、リーダーへの依存が減ります。
結果として、リーダー自身もより戦略的な仕事に集中できます。
2. 創造性の向上
メンバーが考えるプロセスを通じて、さまざまなアイデアや視点が生まれます。
これにより、チームのアウトプットの質が向上します。
3. 持続可能なチームの形成
考え方を共有することで、リーダーがいなくてもチームが機能する仕組みが生まれます。
これは、長期的に見て強い組織を作る基盤となります。
まとめ:リーダーの真価は考え方を伝えること
「やり方より、考え方を伝えよう!」というテーマでお話ししました。
リーダーとしての役割は、短期的な成果を出すことだけではなく、
チームメンバーを育て、長期的に価値を生む組織を作ることです。
やり方を教えるのは簡単ですが、考え方を伝えるのには少し時間がかかります。
しかし、その努力がメンバーの成長とチーム全体の成功につながります。
次のタスクを指示するとき、ぜひ「どう考えるべきか」を一緒に伝えてみてください。
それが、チームの未来を切り開く第一歩です。
それではまた、リーダーシップを深めるヒントをお届けします。
やり方はそれぞれです。
向かう先を伝えることとその理由をハッキリと知る、伝える。
これが近道のようです。