2025.11.08ブログ:Yoshiizumiの部屋
先延ばしはあなたのせいではない
──責める前に知ってほしい「脳と感情」のメカニズム
「やらなきゃいけないのに、どうしても始められない」
「今日もまた、後回しにしてしまった」
「自分は意志が弱いんだ」と、責めてしまっていませんか?
けれど、先延ばしはあなたの性格や能力が原因ではありません。
むしろ、脳の働き・環境・思い込みがあなたの行動を止めていることが多いのです。
この記事では、
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なぜ私たちは先延ばしをしてしまうのか?
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どうすれば責めずに対処できるのか?
を、やさしく解説していきます。
「やらなきゃ」と思っている時点で、あなたは真面目
まず最初にお伝えしたいのは、
先延ばしに悩んでいる時点で、あなたは“ちゃんと向き合おうとしている”ということです。
やるべきことがある。
やらなきゃいけないと思っている。
でも、身体や心がついてこない。
これは、「自分を律したい」という健全な意識があるからこそ、苦しさが生まれている証拠です。
つまり、先延ばしの正体は「怠け」ではなく、**“心と脳の衝突”**です。
先延ばしの正体は、「脳のエラー反応」
脳科学的に言えば、先延ばしは「感情を回避しようとする脳の自然な反応」です。
タスクを前にしたとき、脳がこう感じます:
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めんどうくさい
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ミスが怖い
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完璧にできる自信がない
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終わりが見えない
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評価されたくない
こうした**「不快・不安・不確実性」**を脳がキャッチすると、
一時的にでも安心できる方向(=スマホ・別の用事・ごまかし)へと逃げようとします。
これはあなたの意志が弱いのではなく、“脳があなたを守ろうとしている”証。
敵ではなく、むしろ「無意識の味方」なんです。
責めると余計に動けなくなる
多くの人がやってしまいがちなのが、
「また先延ばししてしまった…」「なんてダメなんだ」と自分を責めること。
でも、この自己否定がさらなるストレスと回避反応を招いてしまいます。
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やらない
↓ -
責める
↓ -
ストレスで余計に動けなくなる
↓ -
さらに自己嫌悪へ…
この悪循環を断ち切るためには、まず“やれていない自分”を認めてあげることが重要です。
「やらなきゃ、でもできてない。でも、それは自然なこと」と、一度心の中で許可を出すだけでも、行動のハードルが下がります。
解決策は「動ける仕組み」を先に作ること
「気合でやる」「意志を強く持つ」では、たいてい失敗します。
大切なのは、“感情が抵抗する前に、小さく始められる仕組み”をつくることです。
✔ タスクを「1分でできること」に分解する
✔ 始めるハードルを限りなく低くする(例:パソコンを開くだけ)
✔ 「○時にやる」より「○○のあとにやる(=習慣の連結)」
✔ タイマーで“15分だけやる”と決める
✔ 行動した自分をしっかり褒める(自己肯定感の回復)
こうした「脳をだます工夫」が、意志よりも強力に作用します。
あなたは「動けない人」じゃない。「止められている」だけ
先延ばししてしまうと、自分を無能に感じてしまうかもしれません。
でも、実際には“やる気がない人”なんて、ほとんどいません。
ただ、
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自信がない
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体力が落ちている
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考えすぎて脳がブレーキをかけている
-
やり方がわからない
-
周囲に遠慮している
そういった「目に見えない“止める力”」が、あなたを立ち止まらせているだけなのです。
だからこそ、まずは「動けない自分を許しながら、動ける環境をつくる」こと。
これが、先延ばしを超える一番現実的でやさしい方法です。
まとめ:やれない自分に“理解”を与えよう
先延ばしは、意志の弱さではなく、心があなたを守ろうとする自然な反応です。
責めれば責めるほど、動けなくなる。
でも、「それでもいい」と認めた瞬間から、動き出すエネルギーが生まれてきます。
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小さく始める
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うまくいかなくても、途中で止まってもいい
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昨日より5分前進したら、それは“前に進んでいる”証
焦らず、いまのあなたの速度で、一歩ずつ。
その姿勢が、先延ばしを乗り越える最初の一歩です。
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