2025.10.17ブログ:Yoshiizumiの部屋
アドラーシリーズ:すべての責任は「今の自分」にある
被害者意識という甘え
「親が悪いから」「パートナーが悪いから」「時代が悪いから」「こういう運命だから」。
こうした言い訳は、一見もっともらしく聞こえるかもしれません。
ですがアドラー心理学では、それらは“責任転嫁”という名の甘えであると断じます。
誰かのせい、社会のせい、運命のせいにしている限り、自分は一歩も変われません。
なぜなら、それらはすべて“他人の課題”であり、自分がどうこうできるものではないからです。
「過去」は言い訳に過ぎない
アドラーは、トラウマという概念を否定しました。
どんな過去があったとしても、「今」の自分がどう生きるか、それは“選べる”のだという信念がアドラー心理学の中核です。
つまり「親が厳しかったから、人間関係が苦手」などと考えること自体が、“自分の課題から逃げる”方便なのです。
確かに、過去に辛い経験があったかもしれません。
しかし、それを理由に今の選択や行動を止めてしまっているのなら──それは“過去”ではなく“今”の問題です。
「運命」ではなく「決断」
「私はこういう人間だから仕方ない」「もう年だから変われない」。これもまた、責任放棄の言葉です。
変われないのではなく、変わらないと“決断している”に過ぎない。
アドラーはそう考えます。どんな性格も、習慣も、行動も、本人の“決断”の積み重ね。
だからこそ、自分を変える第一歩は「誰かのせいにするのをやめる」ことなのです。
被害者でいれば、楽になれる
誰かのせいにしておけば、自分の不甲斐なさや失敗を直視しなくてもすみます。
被害者でいれば、他人から同情され、責任を問われずに済む。だからこそ、人は無意識に「誰かのせい」にしようとします。
しかし、そこに成長はありません。環境がどうであれ、自分がどう行動するかは“選べる”。
その選択こそが、自分の人生を変える唯一の手段です。
すべての責任は「今の自分」にある
アドラー心理学では、「課題の分離」とともに、「自己責任」の概念が重要です。
他人がどうするかは他人の課題。自分がどうするかは自分の課題。
過去の出来事や他人の態度を言い訳にせず、「自分は何を選択するか」にフォーカスする。
それこそが、自由で幸福な生き方に向かう第一歩です。

まとめ
「親が悪い」「社会が悪い」「運命が悪い」──その言葉を口にするたびに、自分の人生の舵取りを他人に委ねてしまっています。
変われないのではなく、変わらないと“決めている”のは自分。
今日からでも変えられる。責任を引き受けることは怖いけれど、そのぶん自由でもあります。
【Kindle書籍のご案内】
📘 『繊細すぎる介護職が、折れずに働くための──心を護る20の知恵』
著:吉泉 晶
仕事のストレス、人間関係の悩み、自信のなさ……。
そんな“折れやすい”あなたに贈る、心を護るための実践知をまとめた一冊です。
👉 Amazonでチェック:https://amzn.to/3WwdyWB
職種にかかわらず、繊細さと向き合う全ての人へ。
