2025.10.16ブログ:Yoshiizumiの部屋
アドラーシリーズ:陰口を言われても、嫌われても──「他人の課題」に囚われない生き方
嫌われる勇気は「覚悟」ではなく「分離」
「陰口を言われた」「どうやら嫌われているようだ」──そんな瞬間、人は胸がざわつき、眠れぬ夜を過ごします。
でもアドラー心理学では、こうした悩みをズバリと切り捨てます。
他人があなたをどう思うかは、あなたの課題ではない。
つまり、誰かがあなたをどう評価するか、陰で何を言うか、
それは“その人の課題”であって、あなたが引き受けるものではないのです。
なぜ人は「嫌われたくない」と思うのか
私たちは、集団の中で生きる社会的動物です。だからこそ「仲間外れ」や「無視」は、古来から命に関わるリスクでした。
しかし、現代においては「嫌われる=死」ではありません。
にもかかわらず、誰かに嫌われると、自分の存在価値まで否定されたような気がしてしまう。それは「承認欲求」の罠です。
承認欲求に支配されると人生は息苦しくなる
アドラーはこうも言います。
他者の期待を満たすために生きるのを、やめなさい。
賞賛されたい、好かれたい、仲間に受け入れられたい──それ自体は自然な感情です。
ですが、それが行動の動機となると、他人の顔色をうかがい、自分を見失っていきます。
そして「他人の課題」に立ち入ると、疲弊し、関係もこじれやすくなります。
嫌われても、なお誠実に生きること
「誰かの悪意に触れたとき、あなたはどうするか?」
もしもそこで「どうにかして相手を変えたい」と思ったなら、それは“あなたが他人の課題に立ち入っている”状態です。
アドラーは、それをやめなさいと言います。
代わりに大切なのは、自分の価値観に従って、誠実に行動すること。
・約束を守る
・相手の話に耳を傾ける
・感謝を伝える
これらは“あなたの課題”です。そしてそれ以上のことは、他人の問題です。
自分の課題に集中すると、驚くほど心が軽くなる
陰口を言う人がいても、あなたの価値が下がるわけではありません。
陰で噂話をすることで、自分の不安や不満を発散しているだけかもしれません。
その「不健全なガス抜き」に振り回される必要はないのです。
あなたはただ、
・今日やるべきことに集中する
・関係を築くべき相手に誠実である
・休むべきときに、ちゃんと休む
それで十分。そうして心の軸が自分に戻ると、人間関係は驚くほど楽になります。
まとめ:誰かに嫌われるたびに、あなたの「自由」が増える
誰かに好かれようとするたびに、あなたは「不自由」になります。
逆に、誰かに嫌われてもなお、誠実に行動できたとき、あなたは「自分で人生を選んでいる」と実感できるはずです。
課題の分離は、自由の第一歩。
アドラーのこの考え方は、他人の顔色を伺って生きてきた人にとって、一つの革命です。
今日から少しずつ、「これは誰の課題か?」と自問する習慣を持ってみませんか?
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