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2025.10.15ブログ:Yoshiizumiの部屋

他人からの賞賛はいらない ーー アドラー心理学が教える「自己満足」の力

貢献感とは何か

アドラー心理学において極めて重要な概念のひとつに「貢献感」があります。
これは、他人に役立っている・社会に貢献しているという実感のこと。
ポイントは、この”実感”は必ずしも他人からの賞賛や感謝によって得る必要はない、という点です。

たとえば、朝道を掃除する人がいたとします。
誰にも気づかれず、誰にも「ありがとう」と言われなくても、その人自身が「地域のためになった」と感じていれば、
それは立派な貢献感です。そしてそれで、心は満たされるのです。

承認欲求の罠

現代社会では、SNSの「いいね」や、仕事での評価、プライベートでの感謝の言葉など、
承認欲求を刺激する要素に囲まれています。
それ自体が悪いわけではありませんが、そこに依存しはじめると、
自分の価値を他者の反応によって決めてしまうという危うさが生まれます。

アドラーはこのような姿勢に警鐘を鳴らします。
自己肯定感を保つためには、他者の評価ではなく、
「自分がどう生きるか」「自分がどう貢献できたか」に焦点を当てるべきだと説いています。

自己満足は「悪」ではない

日本では「自己満足」という言葉にどこかネガティブな響きがあります。
「自己満足に浸っていてはいけない」「もっと他人の視点を持て」と言われることもあります。
しかし、アドラーにおいて自己満足はむしろ健全な精神の土台です。

人が精神的に安定している時、共通しているのは「私はこの人生に意味がある」と感じていること。
これは他人から押しつけられるものではありません。
自分の目で見て、自分の価値基準で判断したときに、「自分はこれでいい」と納得できているかが鍵になります。

“感謝されたい”を超えていく

人を助ける、支える、優しくする。 その行動に”見返り”を求めてしまうことは誰にでもあります。
しかし、そのたびに「損した」と感じてしまうようでは、自分の精神が摩耗してしまいます。

アドラーは言います。「感謝されたいからやるのではなく、やるべきだと思ったからやる」。
そこに動機の純度と、精神の自由があります。見返りがなくても、やってよかったと思える生き方が、最も強いのです。

自分で自分にOKを出す習慣

誰かに褒められる前に、自分がやったことに対して「よくやったね」と言えるか。
アドラー心理学の目指すところは、まさにここです。

・朝起きて布団をたたんだ ・ちょっとしたゴミを拾った ・挨拶が気持ちよくできた

どんなに些細なことでも、自分自身に「よし」と言えることが、内面的な成長を加速させます。
他人の評価を待つよりも、自分で自分を承認する。その積み重ねが、自信と自律を育てていくのです。

まとめ

アドラーは、人間の幸福は「所属感」と「貢献感」によって決まると語っています。
その中で「他人にどう思われるか」ではなく、「自分がどう感じているか」を大切にしようとする考えは、
現代人にとって大きなヒントになるでしょう。

賞賛や感謝があってもなくても、あなたの貢献は本物です。自分で自分に拍手を送りましょう。

 

 

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