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2025.10.04ブログ:Yoshiizumiの部屋

がんばるは、いらない

「がんばってね」
「がんばらなきゃ」
「もっと、がんばらないと」

この言葉たちは、励ましや自己鼓舞として日常的に使われています。
しかし、あるときふと気づきます。
——あれ? 私、いつまで“がんばって”いなきゃいけないの?と。

とくにケアの現場、あるいは生活に密着した労働のなかで、
“がんばり続けること”が前提になっている空気があります。
でも、それって本当に健やかなことなのでしょうか。

この文章では、「がんばる」という言葉に宿る無意識のプレッシャーと、
そこから少し離れて、自分らしく生きるための視点をお伝えしてみたいと思います。

「がんばる」は、評価されやすい言葉

「がんばってるね」と言われると、嬉しくなる。
「がんばらないとね」と言えば、前向きに見える。

“がんばる”は、とても都合のいい言葉です。
自分の努力を示すにも、相手を応援するにも、幅広く使える。
そのぶん、“がんばらない”ことは、評価されにくいのです。

しかし、がんばる=偉いという構造が強化されすぎると、
体調が悪くても、人間関係に疲れていても、「がんばってない自分はダメだ」と思い込んでしまう。

「がんばる」は本来、自由に使えるはずの言葉。
でもいつしか、「がんばるしかない」という呪文のようになっていく危うさがあります。

“がんばり続ける人”は壊れやすい

人一倍まじめで、責任感が強くて、周囲を気遣える人ほど、
「もっとがんばらなきゃ」「まだ足りない」と自分を追い込みやすくなります。

そして、がんばることでしか「存在価値」を感じられなくなっていく。

その結果どうなるか。
気づいたときには、燃え尽きているのです。
体も、心も、すっからかんになって、何も感じなくなってしまう。

がんばり続けることは、力強いようでいて、とても脆い状態でもあります。
だからこそ、「がんばる」以外の選択肢を持っておくことが必要なのです。

「がんばらない」ために必要なこと

「がんばるのをやめよう」と思っても、そう簡単にはいきません。
なぜなら、がんばることが習慣化しているからです。

まず必要なのは、「がんばらない時間」を意識的に作ること。
無理をしていないか、身体に聞いてみる。
少しでも疲れていたら、「休む」ことを選ぶ。

そして、自分にとっての“快”や“楽しさ”を大事にする
それは仕事の効率ではなく、自分自身の輪郭を取り戻すための時間です。

「がんばらない=怠ける」ではありません。
むしろ、“調子を整えて長く働けるようにする”という、非常に理にかなった選択です。

他人の「がんばり」に巻き込まれない

周囲にいつも頑張っている人がいると、自分も無意識にその空気を吸い込みます。
「私ももっと動かなきゃ」「あの人に比べたら全然…」と焦ってしまうこともあるでしょう。

でも、他人のがんばりは、その人の生き方であって、あなたの義務ではありません。

人には、それぞれ“頑張れる時期”と“頑張れない時期”があります。
比べても、意味はありません。
むしろ、自分の体調や気分を丁寧に見つめることのほうが、ずっと生産的です。

他人のがんばりを、素直に「すごいね」と思える心の余裕こそ、
“がんばらない日々”から生まれてくるのです。

がんばらないことで得られる豊かさ

がんばることをやめると、最初は少し怖いかもしれません。
「これでいいのかな」「怠けてるだけじゃないかな」
そんな不安がよぎります。

でも、がんばるのをやめると、見えてくる世界があります。

・眠ることの心地よさ
・ただボーッとする時間の尊さ
・目的のない散歩の自由さ
・“なにもしない”という選択の意味

がんばらないからこそ、繊細な感覚が戻ってくる。
日常の一つひとつが、ただの“義務”ではなく、“味わえる体験”になっていくのです。

まとめ

「がんばるは、いらない」

この言葉は、怠けるための免罪符ではありません。
むしろ、自分の体と心をちゃんと守りながら、長く、生きていくための知恵です。

がんばらない日を選んでもいい。
ゆるめる日を大切にしてもいい。
そうして、必要なときにだけ「ちょっとだけがんばる」くらいが、ちょうどいいのです。

「いつもがんばってるね」と言われるより、
「今日は顔がいいね」「なんか、元気そうだね」と言われる日々のほうが、ずっと豊かかもしれません。

今日もがんばってないあなたを、ちゃんと認めてあげてください。

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