2025.09.03ブログ:Yoshiizumiの部屋
一人の気づきが、チームを動かす
「チームのために」「みんなで力を合わせて」──。
こうした言葉は耳に心地よいですが、現実には“個”が見えなくなる瞬間も少なくありません。
実際の現場で大切なのは、ひとりひとりの声や感情に光を当てること。
今日は「個に焦点を当てると、どんな変化が起きるのか」について考えてみます。
なぜ“個”が大切なのか
どんな大きな組織も、最初は一人から始まります。
新しい習慣、ちょっとした提案、ささやかな工夫──。
そのひとつひとつが積み重なって、チーム全体の文化や空気を形づくります。
逆に言えば、「個」を無視して「チーム」だけを語っても、実体を伴いません。
現場の文化は、会議室のスローガンではなく、一人ひとりの日常の振る舞いから育まれるのです。
声にならないサインを見逃さない
個を大切にするとは、発言だけに耳を傾けることではありません。
ときに何も言葉にしない仕草や表情の中に、サインが隠れていることもあります。
例えば、休憩中の沈黙、ほんの小さなため息。
それは「助けてほしい」の前触れかもしれません。
見過ごされがちな瞬間に気づけるかどうかが、個を尊重する姿勢を問われる場面です。
チームよりも、まずひとりの物語から
「みんなでがんばろう」と言う前に、問いかけてみませんか。
──「あなたはどう思う?」
──「今、どんな気持ち?」
ひとりの物語を丁寧に聴くことは、周囲の共感を呼び込みます。
やがてその声が波紋のように広がり、チーム全体を動かす力に変わっていくのです。
個を尊重することは、孤立させないこと
ここで注意したいのは、「個を大事にする」と「バラバラにする」は同じではない、ということです。
一人を尊重することは、その人を孤立させることではなく、むしろ関係を強くする行為です。
「私はここにいていいんだ」──。
そう感じられる瞬間が、チームの安心感を生み出します。
その安心感こそが、挑戦や学びの土台になります。
個の芽が文化になる
最初は小さな一歩でも、誰かの気づきや工夫がやがて文化に変わっていきます。
「ありがとう」と口にする習慣や、ふとした気配り。
こうした“個の芽”が積み重なれば、やがて「うちのチームらしさ」になります。
個を見つめることは、未来の文化を耕すこと。
チームの可能性は、一人の気づきから大きく広がっていくのです。

まとめ
「個に焦点を当てる」ことは、弱さを甘やかすことではありません。
むしろ、その人が持つ力や物語に耳を傾け、チーム全体を強くするアプローチです。
声にならない思いに気づき、一人ひとりの小さな芽を見守る。
その積み重ねが、文化として根を張り、未来を支えるチームを育てます。
今日も、隣にいる一人の声に耳を傾けてみませんか。
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