伝わらないじゃないか、の先にあるもの

8月1日。
今日からまた、新しい1ページが始まる。
変わるわけでもないけれど、変えたいと思う気持ちはある。
だからこそ、ここに言葉を残します。

「伝わらないじゃないか。」

そんなふうに思ったことは、誰しも一度はあるでしょう。
正しく伝えたつもりだった。
想いを込めたはずだった。
でも、返ってきたのは、まるで別の答え。
誤解されたり、流されたり、冷たくされたり。

──そんなとき、人は疲れてしまう。
「もう言わない方がいいのかな」って。
「なんで私ばっかりこんな思いをしなきゃいけないの？」って。

でもね、私は思うのです。

その「伝わらなかった」経験こそが、
人を深く、優しく、しなやかにするって。

「伝えたい」って、本気の証

伝わらないと思ったその瞬間に、
実は、あなたの心はもう動いている。

だって、どうでもよければ、伝えようなんて思わない。
伝えようとして、言葉を探して、
言い方を工夫して、失敗して、落ち込んで。
それでも、何かを変えたくてまた立ち上がる。

それはもう、立派な勇者の道のりじゃないですか。

言葉がすれ違うとき、
「誰が悪いか」に焦点があたりがちです。
でも、問題って「誰かのせい」ではなくて、
「どこで伝わらなかったか」なのかもしれない。

視点をちょっと変えるだけで、
チームの雰囲気も、人間関係も、驚くほど変わる。
実際、私が見てきた現場では、
「悪者探し」をやめたとたん、会話が増え、笑顔が戻り、
自然と“次どうする？”が飛び交うようになりました。

言葉って、届くのに時間がかかるものです。
今日言ったことが、明日届くとは限らない。
でも、3日後かもしれないし、3年後に「あのときの言葉が…」って芽を出すこともある。

だから、今はただ「蒔く人」であってください。
伝わることを焦らずに、言葉の種をまく人であってください。

「伝わらないじゃないか」と、ふとつぶやいたあなたへ。

それでも言葉を紡ぐあなたを、
私は信じています。

たとえ届かなくても、
たとえ今は誰も気づいてくれなくても、
その一言が、誰かの明日をつくることがあるから。

今日から始まるこの8月、
あなたの言葉が、誰かの背中を押しますように。