2025.05.21ブログ:Yoshiizumiの部屋
自分を守れない人は、いつか誰かを傷つける
きっかけは、小さな違和感から
最近、ある出来事があって、ずっと心に引っかかっていることがある。
ある人が、かつて関わりのあった相手と再会した。
一見すれば、ご縁を大切にした心あたたまる出来事だったのかもしれない。
けれど、その場で交わされた話の中に、組織の内部事情や一方的な愚痴が混じっていたと聞いた。
本来、語られるべきではないことが、誰にも止められない形で流れてしまった。
そして、その話をそのまま信じてしまった人たちがいた。
その人は、どこかいつも「誰かにわかってほしい」という空気をまとっていた。
大人としての責任よりも、感情や不安に先に動かされてしまう。
自分の輪郭が曖昧なまま、人の期待や共感の中でなんとか立っているような、そんな姿だった。
でも、こういう出来事って、実はどこにでもあるのかもしれない。
なぜ、人は“自分の感情”を処理できなくなるのか
一部の人は、仕事という場を“自分を癒やすための場所”にしてしまう。
職場に求めているのは支援や成長ではなく、「代わりに抱きしめてくれる誰か」だったりする。
子どもの頃に十分に満たされなかった感情や、認められなかった体験が、 社会に出たあとも形を変えて表出する。
それが、責任ある立場にあっても“甘え”としてにじみ出てしまう。
そしてその甘えは、次第に周囲を巻き込み始める。
自覚できないことが、一番の問題
こうした人たちは、自分が誰かを苦しめているという実感がない。
「私は悪くない」「むしろ被害者だ」と感じている。 そして、なぜかいつも“誰かに対して文句を言いたがる”。
これは、責任を引き受ける器がまだ育っていないから。
責任という言葉を、自分を責めることと混同してしまう。 だから、外に出してしまう。誰かのせいにしてしまう。
本当は、自分のことがうまく整っていないだけなのに。
信頼は、静かに壊れていく
仕事の話をしているようでいて、本当は「自分の感情処理」をしている。
誰かに聞いてほしくて、でも言うべき場所じゃないところで話してしまう。
職場という場所に、まるで“親の代わり”を求める人たちがいる。
問題なのは、そういう人たちが「悪い人」ではないということ。 ただ、“自分を守ることができない”というだけ。
でもね、
自分を守れない人は、いつか必ず、誰かを傷つける。
無意識に、人を巻き込んでいく。 悪気がなくても、信頼を壊し、現場を壊す。 それは、とても静かで、とてもリアルな破壊だ。
そして、職場は壊れない。 壊れるのは、人だ。
信頼がじわじわと削られる。
「なんとなく話しにくい」「あの人には任せられない」 そうやって、空気が濁っていく。
プロとは、「自分を整えられる人」
「仕事ができる/できない」じゃない。
自分を整えることができるか。責任を自分に引き受けられるか。 それが“プロ”ってことなんじゃないかと思う。
このブログを読んでくれているあなたは、きっと「ちゃんとやってる人」だと思う。
でも、ちゃんとしてる人ほど、我慢しがちだ。
だから、ここで一言だけ伝えたい。
あなたは、誰かの甘えや未熟さの犠牲になるために働いているわけじゃない。
自分を守ろう。ちゃんと線を引こう。 誰かを守るには、まず自分からだ。
まとめ
- 自分を整えられない人は、無自覚のまま他人を巻き込み傷つけることがある
- 感情と責任の境界が曖昧になると、信頼は静かに崩れていく
- プロとは、自分に責任を引き受け、他人に甘えすぎない人のこと
- あなた自身が壊されないよう、線を引いて自分を守ろう

今日も、現場に立つすべての人へ。 ありがとう。そして、あなたの安心が守られますように。
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