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2025.04.30ブログ:Yoshiizumiの部屋

人が辞める理由は、“給料”ではなく、“がっかり”だ

給料は理由にされやすいけど、本当の原因じゃない

「もう少し給料が良いところに転職します」
「待遇の良さに惹かれて別の施設へ」

そう言われたとき、「やっぱり賃金か…」と感じることがある。
もちろん、給料は大事。
でも、実際に現場を見ていると、辞める本当の理由は“がっかり”にあると感じることが多い。

期待していた職場に、がっかりしたとき。
人間関係や評価のされ方に、がっかりしたとき。
「ここにいても、成長できない」「自分は大切にされていない」と感じたとき――
人は、そっと背中を向ける。

“がっかり”には、たくさんの顔がある

・「新人には優しいけど、長くいる人には無関心」
・「やりたいことを提案しても、結局スルーされる」
・「忙しい中で頑張ったけど、何も言われなかった」

こうした日々の“心のすれ違い”が、
いつのまにか大きながっかりへと育ってしまう。

たとえ給料が少し上がっても、
「ここで働く意味」が感じられなければ、人は離れていく。

「不満を解消しても、やる気は生まれない」――ハーズバーグ理論より

ここで少し、ハーズバーグの「動機づけ・衛生理論」に触れておきたい。
彼はこう言った。

「人が仕事に満足する理由と、不満を感じる理由は別物である」

不満(衛生要因):給料、人間関係、労働環境など。整っていないと辞めたくなる。
やる気(動機づけ要因):達成感、成長実感、認められること。これが人を突き動かす。

つまりこうだ。

不満を解消しても、人はやる気にならない。
やる気は、「報われた」「意味があった」と思える体験からしか生まれない。

これって、現場で働く人のリアルに、ものすごく当てはまっている。

だからこそ、私たちが本当に向き合うべきは
“不満を減らすこと”ではなく、“希望を感じられる職場”をつくることなんだと思う。

本当に良い職場ってなんだろう?

「いい会社にしたい」「離職を減らしたい」と思うのなら、
制度や条件だけを整えるのではなく、「働く意味がある」と思える経験をつくることが何より大事。

・頑張りを、ちゃんと見てくれる人がいる
・一言「ありがとう」が、日常的に飛び交っている
・自分のやっていることが、誰かの役に立っていると実感できる

そんな場所には、多少の不満があっても、人は根を張る。
逆に、環境が整っていても「心が干からびてしまう」ような職場には、根は育たない。

これからつくりたい職場

私が目指しているのは、
“がっかりしない会社”ではなく、“がっかりしても戻ってこれる会社”

人間だもの、ミスもあれば、気持ちのズレもある。
でも、「もう一度向き合える関係性」があるかどうか。
それが、最終的な組織の強さになると思う。

信頼って、「一度の成功」よりも、
「何度でも戻れる安心感」から生まれるんじゃないかな。

最後に:辞める理由の奥にある“がっかり”を見つめよう

もし今、「人が辞めてしまう」ことに悩んでいるなら、
給与や待遇だけで判断せず、
**「がっかりさせてしまっていないか?」**と振り返ってみてほしい。

そして同時に、
「それでも、ここで働きたい」と思える希望を、職場の中に育てていくこと。

それが、
“人が育ち、人が戻り、人が残る職場”への道だと信じています。

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