2024.09.25ブログ:Yoshiizumiの部屋
「子曰く、時は達せんのみ」:言葉は相手に届いてこそ価値がある
こんにちは、吉泉 晶です。
今回は論語の中の一節、「子曰く、時は達せんのみ」にスポットを当て、
その中に隠された「言葉が相手に届く大切さ」について語っていきます。
孔子の教えを現代風にアレンジしつつ、楽しく読み解いていきましょう。
言葉って、ただ話せばいいわけじゃないんですよね。相手にきちんと伝わって、意味を持つものだからこそ価値があるんです。
「時は達せんのみ」の本当の意味
論語のこの言葉、「時は達せんのみ」の「時」は、
私たちがよく使う「タイミング」や「時間」ではなく、実は「言葉」のことを指しています。
そして、「達する」というのは、言葉が相手にしっかり届く、伝わるという意味です。
つまり、孔子はここで、「言葉は、ただ発するだけでなく、相手にちゃんと伝わって初めて意味を持つんだよ」
ということを教えているのです。
これって、すごくシンプルですが、私たちが日々のコミュニケーションで忘れがちなことでもあります。
何かを伝えようとして、相手に「通じてない!」と感じた経験、ありますよね?
言葉が届かない理由
さて、言葉が相手に届かないと感じることはよくあります。
例えば、職場での会話や、友人とのやり取り、
時には家族との会話でさえ、「ちゃんと伝えたのに、なんでわかってくれないの?」と感じることがあるでしょう。
ここで、いくつかの原因を考えてみましょう。
- 自分の言いたいことだけに集中している:言葉は相手に伝わって初めて意味を持つのに、
つい「自分が話したいこと」だけを強調してしまうことがあります。
相手がどう感じるか、どう理解するかを考えずに話すと、言葉はその場に散ってしまい、相手には届かないのです。 - 言葉の選び方:私たちはよく、自分にとって自然な言葉を選んでしまいますが、
相手にとってはそれが分かりにくい場合があります。
たとえば、専門用語や曖昧な表現を使いすぎると、
相手が「それってどういう意味?」と首をかしげることになるかもしれません。 - タイミングの問題:どんなに素晴らしい言葉でも、相手が忙しいときや、
感情的になっているときに投げかけると、その言葉は受け取られない可能性が高いです。
言葉は発するタイミングも重要です。
言葉が「達する」ためのコツ
では、どうすれば言葉が相手にしっかり届くのでしょうか?
孔子が教えてくれるように、言葉を「達する」ためのいくつかのコツを紹介します。
- 相手の立場に立つ:言葉を発する前に、まず「相手がどう受け取るか」を考える習慣をつけましょう。
これは言葉を「相手にカスタマイズする」ということです。
相手の知識レベルや状況を考慮し、分かりやすい言葉を選ぶことが大切です。 - 具体的に話す:曖昧な言葉や感覚的な表現よりも、具体的で分かりやすい言葉を使うことで、
相手にイメージが伝わりやすくなります。
たとえば、「後で連絡するね」よりも、「今日の3時までに連絡します」のほうが相手には伝わりやすいですよね。 - タイミングを見極める:相手が話を聞く準備ができているかを確認することも重要です。
忙しそうな相手に重要な話をすると、せっかくの言葉が届かないかもしれません。
適切なタイミングで話すことで、相手はあなたの言葉に集中しやすくなります。
言葉はキャッチボール
言葉を「達せん」の精神で考えると、コミュニケーションはキャッチボールのようなものです。
こちらから投げかけた言葉が、相手の手元にしっかりと届き、相手がそれを受け取って返してくる。
これが理想的な会話です。
でも、ボールが相手に届かなかったり、相手がそのボールを受け取る準備ができていなかったりすると、会話はうまくいきません。
言葉を投げる側としては、投げるスピードやタイミング、ボールの種類(言葉の内容)を工夫する必要があります。
孔子が伝えた「時は達せんのみ」という教えは、言葉をただ発するだけではなく、
相手にしっかりと届くように考えることの重要性を教えています。
私たちが日々のコミュニケーションで心がけるべきは、相手に届く言葉を選び、適切なタイミングでそれを発することです。
次回からは、ぜひこの「言葉が達する」感覚を大事にしてみてください。
そうすれば、会話がもっとスムーズになり、あなたの伝えたいことが相手に深く届くことでしょう。
それでは、また次回、楽しく学びながら深い話をしましょう。
まぐろ!
左は、脳天だそうです。